日高屋で「俺らAIに丸投げだからさ」

エッセイ

久々に日高屋へ

日高屋はどことなく汚れていて床がキュッというイメージ そして店員は中国人

千葉県の某A店へ行くと同様に

強い日差しはシャッターで閉められ薄暗い 私は窓のある席を選びシャッターを開けた 夏の暑さが残る日差しが店内を差す

私の座っていた隣の隣くらいに大学生、話を聞くに就活の終わった4年生の男子2人が座っていた

薄手のカットソーにダボダボのジーパン

食事の来る前、小さな喫煙コーナーで「吸っていい?」とかっこつけて、たばこをふかせていた

その頃私はかたやきそばといつも頼むまぜそば

で悩んでいた

大学生2人の元にラーメンが到着すると夢中ですする

「俺らAIに丸投げできるけどさ〜」「あいつらはかわいそうだよな〜」

昔の大学生からは絶対に聞かないセリフをはきながらくっちゃべりながらラーメンをすすっていた

数分でラーメンをすすった彼らは同じタイミングで「たばこ吸ってからいこうぜ」とちっちゃい喫煙コーナーで一服していた

そんな彼らを横目に私は初めて頼むかたやきそばのボリュームに驚いた どでかくひらたい皿に山盛りにあんかけがかかった一品

食べても食べてもなくならず、そして自分の味覚に驚く

「なんだかあまり美味しくない」

やや油味の残るかたやきそばに同じく油味の残るあんかけ ただうずらのたまごとえびだけは最後に残そうと避けるのは常だ

結局私はなくなくかたやきそばを途中で残し、お会計をすることに

その日、日高屋が口に合わなくなったことを確信したこと、ちょっと悲しかったこと、それでも自分の味覚の変化に嬉しかったこと、そして最近の大学生は「AIに丸投げ〜」と発言する者がいるのか、という収穫を得た日となった

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